2005年4月1日金曜日

校舎設計の基本方針

以下に述べるのは校舎設計の基本コンセプト・平面計画・設備計画・各施設計画についてです。

Ⅰ.基本コンセプト

~活発な相互交流を誘発する空間計画~

校舎は、子供の心を元気にする力を持っています。大人が目で見て理解する以上に、全身で感じることのできる時代に、魅力ある空間がいかに子供の心を惹きつけるのかを常に考え、より快適で安全な施設計画を行いました。
同時に、建物の中で繰り広げられる生徒や教職員のいきいきとした活動が内部・外部に浮かび上がり、その背景として建物は存在するべきだとも考えます。
座学だけでなく、さらなる実習学習・体験的学習の強化・拡充を目指し、次世代に向けて発信する学校の精神・特徴を十分に理解し、以下に示す具体的な提案を行いました。

「歴史の継承と環境の調和」を目指します

‘アカデミックかつ凛とした学園全体のイメージとの調和を図り、風格ある新たな表情を生み出すこと'、‘隣接する千里北公園などの周辺環境を最大限享受できる施設構成によって、緑豊かで光と風の溢れる校舎とすること'、‘いままでも・そしてこれからも利用する教師・生徒・卒業生、近隣の住民からも愛され、気持ちよく受け入れられる施設づくり'、を念頭に計画します。

「新たな記憶の場としての‘道場'」となる施設づくり

中・高一貫教育から生まれる徹底した学習・教育環境に相応しい教室群と、教師と生徒、生徒間、教師間のコミュニケーションを尊重した空間を計画するとともに、南面採光の片廊下方式を採用し明るく効率の良い学習環境づくりに努めます。また、情報ネットワークの整備など先端かつ高レベルな学習支援機能に対応可能な施設づくりを目指します。

「長く使われることと低コスト」を融合した施設づくり

内外装材には高耐久かつ維持管理の容易な素材を使用し、高い耐震性を確保しながら、将来の運用や機能変化にも柔軟に対応可能な構成とすると同時に、自然採光・自然換気など自然エネルギーの活用とコントロールによって地球環境負荷やランニングコストの低減に配慮した施設づくりに努めます。

Ⅱ.平面計画

基本的な考え方

  • 動線に行き止まりがなく、移動距離を短くするため、3つの階段を計画
  • 出入り口の段差をなくし、車椅子で全室到達可能とする
  • 交流を生み出し易くする仕掛け「メディアブース」を各階に配置

普通教室ゾーン

  • 南側に配置し、3教室ずつのまとまりとします。教室内に生徒用ロッカーとコート掛けを装備し、最大35人まで収容可とします。

共用廊下ゾーン

  • 東西に走る1本の見通しのよい廊下には2層吹抜けをもつメディアブースが配され、南側からの明るい採光と風通しのよい空間としています。


Ⅲ.設備計画

個別分散型空調方式の採用

  • 部屋単位の個別運転が容易であり、冷暖房切替可能。
  • 冬季には窓際下部から足元の寒気を吸引し、暖かい空気を足元に誘引することで、室内の温度分布を一定に保ちます。
  • 廊下・メディアブースにも局所的冷暖房を備えます。

自然蒸発式加湿対応の採用(暖房時)

各階廊下に冷水機設置

省エネ対応の電気設備

  • 高効率の照明器具を使用し、トイレなどは人感センターを採用。

各エリアに情報ネットワーク・LAN配線を装備



Ⅳ.各施設について

環境問題に細心の注意を払い、シックスクールに対応

  • 原因物質を極力含まない素材を採用し、全教室においてMSDS(建材安全データシート)にてチェックを行い、全教室数値はクリアしています。

天然素材の多用

  • 廊下の床材や掲示板などに、環境に厳しいドイツ製の天然リノリウム素材を採用。
  • メディアブースや図書館・進路指導室などに天然の北欧製家具を採用。

安全性を十分に考慮したガラスを使用

  • 強化ガラス、15mm厚、8mm厚のガラスを適材適所に使用し、万が一破損した場合でも破片による事故を防止するために、飛散防止フィルムを貼るなどの対応をしています。

建築基準法をクリアする高さ1200mmの手すりを各廊下、屋外テラスに設置