2018年1月11日木曜日

凝固点降下

こんにちは、金蘭千里です。

とても寒い季節になり、皆様いかがお過ごしでしょうか。そんな寒い時期にあえて冷たい実験をするのもおつなものだと思いませんか?
本日は溶液の凝固点降下の測定実験についてお話したいと思います。

実験用紙
「凝固点」という言葉は昔、理科で習ったことがあるという方も多数おられることと思います。凝固点とは液体が固体に変わる温度のこと、つまり、水で言うと水(液体)が氷(固体)になる温度といったらわかりやすいかと思います。

さて、その「凝固点」が「降下する」現象のことを俗に、「凝固点降下」といいます。
すなわち、氷になる温度が下がる、ということです。いいかえますと、0℃で凍るはずの水が0℃でも凍らない、ということです。もちろん何もせずに、水の凝固点が下がることはありません。水に何か溶かして溶液にすると凝固点が下がるのです。

温度を測定する様子1
原理は少し難しいですが、普段、0℃の氷水の状態というのはH2O分子が水(液体)の状態と氷(固体)の状態を絶えず行き来しており、液体になろうとするH2O分子と固体になろうとするH2O分子が同数いて、見た目上、つり合った状態になっています(これを固液平衡状態といいます)。ところが、ここに食塩などを溶かすと、この平衡バランスが崩れます。水に食塩の分子が混ざることで固体になろうとするH2O分子の妨害をして、液体になろうとするH2O分子の数の方が事実上増えたような状態になります。そうすると0℃で氷(固体)はどんどん溶けていってしまいます。しかしここで、さらに温度を下げて、固体になろうとするH2O分子の数を増やしてあげると、再び平衡バランスが整い、溶けなくなります。結果的に元の凝固点より温度が下がって凍ることになるので、これを凝固点降下といいます。

実験装置
一定の時間間隔で温度を読みとり、それをグラフ用紙にプロットしていくことで凝固点を測定します。今回は、純水と食塩水の凝固点の差を測定しました。各班とも純水の凝固点が約0℃に対して、食塩水は約-1.6℃ほどでした。たしかに、食塩を混ぜたほうの水の方が凝固点は下がっていました。

温度を測定する様子2
雪国で用いられている路面凍結剤というのも実は凝固点降下を利用したものです。塩化カルシウムなどが入っており、これを凍った地面にかけることで、凝固点が降下し、氷が溶けていくのです。身近なところに潜んでいる化学現象も、こうして実際に実験することでより理解が深まっていくことでしょう。



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